古いインターホンが壊れたらと思ったけど、部屋の中で鳴るばかりで何の反応もない。
ドアノブを回してみても鍵がかかっているだけだった。
「留守かな? カニクリ、鍵は持ってないの?」
合鍵をもらっておけばよかった。
でもそんなことをしたら、アタシが『ここ』を出ていった意味がないよね。
「仕事かも。どうしよっか?」
ほんとはね、少し安心したの。
「お腹空かない? この辺にファミレスないの?」
アタシの頭の中には、冷たくされたらどうしよう、しかなかった。
君なんて知らないよ、と言われたらアタシは………
「少し歩くよ?」
だからほんとは、気が楽になった。
ドアノブを回してみても鍵がかかっているだけだった。
「留守かな? カニクリ、鍵は持ってないの?」
合鍵をもらっておけばよかった。
でもそんなことをしたら、アタシが『ここ』を出ていった意味がないよね。
「仕事かも。どうしよっか?」
ほんとはね、少し安心したの。
「お腹空かない? この辺にファミレスないの?」
アタシの頭の中には、冷たくされたらどうしよう、しかなかった。
君なんて知らないよ、と言われたらアタシは………
「少し歩くよ?」
だからほんとは、気が楽になった。

