小さなアルバムをめくると、白くキレイな女のヒトが写っていた。



風の強い砂浜の上で、



少し暗い小説家の部屋の中で、



まぶしい太陽みたいなヒマワリの下で、



自然な笑顔を見せている。



その時の会話が聞こえてきそうだった。



「このヒトが、ミヤ…さん………」



小説家がどこにも写っていない写真達を見ているとインターホンが鳴った。



「カニクリ! 起きてる!?」



サエコさんだ。