朝ご飯を食べている時も、
荷物をまとめている時も、
「今日は何着るの?」
「………制服、着る」
小説家の声が聞きたかった。
これが最後なんて思いたくなかった。
「ねぇ、小説家。また会える?」
黙ったままアタシのTシャツをたたんでいる。
「また、ここに来てもいい?」
もっと小説家の声が聞きたいよ。
「ねぇ、小説家―――」
「ダメだよ」
手を止めてアタシを見ている小説家の瞳は、深い悲しみ色だ。
その色が変わることはない。
荷物をまとめている時も、
「今日は何着るの?」
「………制服、着る」
小説家の声が聞きたかった。
これが最後なんて思いたくなかった。
「ねぇ、小説家。また会える?」
黙ったままアタシのTシャツをたたんでいる。
「また、ここに来てもいい?」
もっと小説家の声が聞きたいよ。
「ねぇ、小説家―――」
「ダメだよ」
手を止めてアタシを見ている小説家の瞳は、深い悲しみ色だ。
その色が変わることはない。

