砂浜にアタシ達は帰ってきた。
彼はそのままあお向けに倒れ込む。
アタシは砂に手をついたまま、ずっと咳き込んでいた。
「………マジありえねえ」
肩で息をしながら吐き捨てるように言った。
「どうせ死ぬなら………誰も見てないところで死ねよ。
目の前でやられたら後味ワリーだろ」
彼は雲一つない青くて暗い夜の空の月を見ていた。
「………そだね。ごめん………」
あの時の小説家も同じことを思っていただろうか。
アタシにそう言ってたら、きっとアタシはあの部屋にはいなかった。
2年前も、今も。
彼はそのままあお向けに倒れ込む。
アタシは砂に手をついたまま、ずっと咳き込んでいた。
「………マジありえねえ」
肩で息をしながら吐き捨てるように言った。
「どうせ死ぬなら………誰も見てないところで死ねよ。
目の前でやられたら後味ワリーだろ」
彼は雲一つない青くて暗い夜の空の月を見ていた。
「………そだね。ごめん………」
あの時の小説家も同じことを思っていただろうか。
アタシにそう言ってたら、きっとアタシはあの部屋にはいなかった。
2年前も、今も。

