「そっちこそ、何かあったんじゃないの。」 私が振り返ると、斎藤は此方を睨んでいた。 思わず肩が竦む。 「私、やっぱり男子のこと嫌いみたい。」 私は震える声でそう言うと、信号が赤になろうとしている横断歩道を走って渡った。