私の文章を、母は「冷たい」と言った。 読者を見下している感じがする、らしい。 そして、私の書く小説はいつも、登場人物に心がないらしい。 母は、自分が何も書けないことを棚に上げて、私の受賞作をやたらと批評した。 苛立つことが、多かった。