「ねぇ、あれ真二じゃない?」 そんなひそひそと耳に入る声。 当たり前だ。 真二みたいな有名人がこんな所で女の子をぎゅうってしてていい訳無い。 「離れよ?ね、倒れた通行人のフリするから」 だけど…… 「嫌!」 「って……真二??」 少しも離してくれないから、照れと焦りで息が苦しくなる。 熱い……。