年俸1360万円!?~私が手にしたデビューの切符




「じゃあ、俺が養うし!!」



「まだ早いって」



くすくすと笑い合いながら、久しぶりに吸った外の空気。



それは一年前となんら変わりは無い。



全部無かった事だって思って、また歩いて行ったらいい。



あの日と違うのは、隣で支えてくれる真二と、私のお金で救われるかもしれない男の子がいるって事だけ。



「あ~じゃあもう分かったよ!言っとくけど俺、ナギサに出会う前は適当だったから金遣いも荒かったし……これ出したら貧民だぜ?」



え??



そう言うと、真二は銀行のカウンターへと戻り、自分の通帳を差し出した。



「さっきの口座に140万円入れてくれ……」