数日後。 慌しく準備を進めた私は再びベリーコーポレーションの扉をくぐる。 受付で名前を告げるとすぐに専務が降りてきた。 「じゃあ、行こうか」 手に光る鍵。 きっと私の部屋の鍵。 万が一……に備えてマスコミを避けるように車が走るから、私自身ここが何区なのかすら既に判別がつかない。 そして…… -カチャ- 高そうなドアノブを捻り、視界に入ったのは 「どうぞ」 ここは一体……。