何で真二がいるの?? 何でお鍋を持ってるの?? 何で家中に煙が充満してるの?? 理解は出来ないけれど、とりあえず火事ではないらしい。 キッチンを見渡しても火が出た形跡は無いし……。 立ち尽くしている真二と会話する気になれない私は、とりあえず換気扇を廻し窓を全開にする。 部屋中を点検して戻ると、まだ立ったままの真二と目が……合ってしまった。 嘘つき……言ってやりたいのに、言葉に出来ないまま、私はそのまま黙って目をそらした。