「佐々木さん、そこやり直して!!」 「セリフはもっと感情を入れて!!」 「本気で女優になる気ある訳??」 厳しい監督だとは聞いていたけど、本当に厳しいそのダメ出しに、一発OKも貰った玲さんからの視線も痛く……私はただ凹んで帰宅した。 気になっていた真二との事なんて、全然聞ける訳もなくて。 ただ黙り込む私と、幸せそうに眠りこける玲さん。 たった、一言。 その仕事さえうまくこなせなかった私に待っていたのは……。