周二のところへと戻るために、俺の部屋を出た水原。
その後ろ姿を見送りながら、周二に電話をした。
「 周二、俺。今、水原がそっち行ったぞ。親友の務めは終わりだ。大事にしろな!」
「 祥吾、わかった。悪かったな… 」
「 感謝しろ!またな 」
電話を切って、しばらく動けずにいた。
はぁ~ 終わったな…
チャンスだったのにな~ 俺はお人好しだな。
なんか、ちょっとスッキリしてるし?
俺の恋、さらば。
「 なんか、いい事ねぇかな~ 」
結局 俺の長い片想いは、実らないまま、二人の危機を救って終わった。
俺は、また誰かを好きになるだろうか…
長い長い片想いを覆してしまうくらいの恋をするんだろうか…
誰にもわからない。
俺もわからない。
でも、俺は この恋を後悔しない。
後悔なんてしたら、俺自身がかわいそうで チャンチャラ可笑しいってもんだろ。
だから、俺も前を向く。
数時間後に周二からメールがきた。
水原と笑顔で写る二人の写メール。
「 チャンチャラおかしいぜ!まったく 」
俺も自分の写メを送りつけてやった。
_______________完。

