「ちょっと待って。心瑠ちょっと借りるわ」




結季ちゃんが勇吾に言った。




「は?」




「昇降口で待っててくれない?颯希と」




「………仕方ねぇな」




そして勇吾は颯希くんと教室を出て行った。




「……よし、心瑠行くよ」




「へ!?」




結季ちゃんは私の腕を引いてどこかへ向かった。




「結季ちゃん、どこに行くの?」




「トイレ!」




「と、トイレ?」




私をトイレに引き込むと、結季ちゃんは私を洗面所の鏡の前に立たせた。




「なにするの……?」




「可愛くしてあげるからっ」




え……?