そして放課後。 「心瑠ー帰るぞー」 「…………」 「……心瑠?」 「……っあ!うん、そうだね」 ボーっとしている心瑠と一緒に教室を出た。 「ねぇ、勇吾くんっ」 すると、昇降口で咲野が声をかけてきた。 「今度の日曜日さ、もしよかったらカラオケ行かない?」 はぁ?カラオケ? めんどくせぇ……てか、普通心瑠の前で誘うか? 「ね、お願い!」 「……あぁ、考えとくよ」 俺は営業スマイルを咲野に向けて、校門をくぐった。