「じゃあ、心瑠ちゃんは結季ちゃん役ね。勇吾はそこに座って見てて」
「あぁ」
今から颯希が心瑠にウソでも告るって考えたらなんか複雑。
まぁ、仕方ねぇけど……。
「俺が結季ちゃんを放課後にどこかに呼び出して、告白する設定で。今回は教室ね。心瑠ちゃんは１回廊下に出て、中に入ってきてくれる？」
「う、うん！」
「じゃ、始めよう！」
心瑠は教室を出て、廊下に出る。
「じゃ、勇吾。スタート！とかなんか掛け声よろしく」
なんか……映画監督にでもなった気分だな。
「じゃ、いくぞ。よーいスタート」
俺は手を１回叩く。
ガラガラ―――
心瑠が教室に入ってくる。
