「いや、なんでもない」



「……?」



「そろそろ準備できるわよー!そろそろこっちに来なさーい!」



食卓の方からお母さんの声がする。



もうごはんか。



「よし、そろそろ食卓行くか」



私の頭を優しくポンポン撫でて、立ち上がった。



「う、うん」



なんだったのかな?
ま、いっか!



「今日の晩ごはんなにかな~?」



「この匂いはシチューじゃね?」



「ほんとだ!シチューやったーっ!!!」



昔からシチューが大好きな私。



「心瑠、シチューほんっと好きだよな」



「うんっだってめちゃくちゃ美味しいもん!」



他愛ない話をしながら食卓に入った。