「何が気持ち悪いの?」


「え?」


振り向くと、部長がいつもの席で座ってあたしを見ていた…

「あ、いや、こっちの話で…」

部長はふっと笑うと、

「明日行く養護老人ホームに、打ち合わせに行くんだけど、

 一緒に行く?」

「あたしがですか?」

「うん。君さえよければ…もうすぐ引退だからさ、

 ウチは幽霊部員も多いしね、

 できれば君に引き継ぎたいと思っているんだ。」


「あたしですか?無理です無理無理っ」


部長はあたしはを覗いて

クスッと笑うと、

「どうして君は自己評価がそんなに低いの?」


「?」


「真面目で、なんにも一生懸命で

 健気で、

 可愛いのに…」


「かっ可愛いとかっ////そんなっ

 やだな部長褒めすぎですよ。

 あたしなんか…」


「俺は君が好きだよ。」


「部長っ…あたしっ」


部長はふふっと笑って。


「真っ赤だ」

あたしの頭を撫でた。


夢じゃないんだろうか、

部長はあたしの中でいつだって憧れで、

大人で、落ち着いてて、

頼りになって、

誰の失敗や悩みも受け止めてくれる大きな存在で、

その人があたしを好きって、…