「俺にはお前が必要だ…」
「えっ……?」
私はハンカチに埋めた顔を少しだけ出して、
嵩広の方を振り返った。
「お前がいれば楽しいし、1人じゃねーと思える。お前だけだから…こうやって話せるのも……。」
嵩広は私に背中を向けて部屋を出ていく。
私も思わず嵩広の後を追って、部屋を出た。
外に広がる真っ暗だけどキラキラ光る星空。
「何で隠してしまうんだろうね。口を開かないと伝わらない。思ってるだけじゃ伝わらない。私達がそういう生き物だって分かってるのに…」
思わず星空に手を伸ばした。
届かない物は目の前にあった。
でも、心を開けば届くものだった。
私はいつも手遅れのシンデレラ。
恋も家族も友情も…何かかけ違えてるボタン。
この星空の全てがかけ違えて出来たボタンなら
私はどうやって掛け直せばいいんだろう…。


