栞は1枚封筒を手に取ると、何の躊躇もなく破り開ける。 …すげえなこいつ。 「うーんと、何々……………はあっ!?」 栞の声が、昇降口に響く。 そのせいか、周りの生徒たちにジロジロと見られている。 「あ、やば…凛、ちょっと来て!」 「お、おう?」 栞は山のような手紙をワサッと持つと、どこかへ俺を連れていこうとする。 …落ちていく手紙は、俺が拾っておいた。