俺は支度をすませ、家を出た

「おはよう、皐月!」

「あ、おはよう、楓」

楓は、外でまっていてくれたようだ

「皐月、目が死んでるぞ、どうした?」

「寝れてないんだ…」

「ふーん、松本の女の事でまだ
引きずってるのか」

な、なぜ、わかった…

「う、うん。まだ、心がモヤモヤするんだ」

「ふぅーーーん、ま、元気出せ!」

楓は俺の気持ちがわからないようだ

仕方ない、楓は初恋したことないしね

「あ、理絵だ!おーい、理絵!」

楓がある女子生徒に声をかけた

「………… 」

「理絵!無視するなよ!楓だぞ!」

「ん、あぁ、楓か。ごめん」

ひとつ結びの黒髪ポニーテールの楓を

無視した女子は、楓のイトコである

詳しくいえば、楓の父親の妹の娘である

名前は、西崎 理絵<ニシザキ リエ>

人気アイドルグループ〝storm〟の

追っかけをしている

「あのな、皐月が今悩み事があってさー
どうすればいいかなー 」

か、楓くん!?いきなり何言ってんの!?