「はよぉーっす！」



噂をしていたら、朝練終わりの神楽木君が少し眠たそうに教室にやって来ます。



「行雲君おはよー！」



さっきより幾分声の高くなったキラキラ女子の皆さんが神楽木君に挨拶。



「おはよー！あ、委員長！委員長！」



その皆さんに可愛らしく挨拶をした神楽木君は、一目散に私のところへ走ってきます。



あんなに可愛いく一目散に走って来られたら、胸がキュンキュンして、ドキドキが治まらなくなってしまうじゃないですか。



「見て！委員長が教えてくれたとこ、自力で宿題解けたとよ！褒めて！」



お花が咲くような満開の笑顔でノートを広げる神楽木君が可愛すぎて困惑します。



「ねー、委員長ってばぁ！」



「あ…神楽木君、偉い偉い、デス！」



躊躇いがちにそのさらさらした髪の毛を撫でると、神楽木君は途端に大きな瞳を見開き、顔を真っ赤にしました。


「うわ…ヤッベ。それは反則やろ。」



「え…？あ、スミマセン、触られるのは、お嫌いでしたか？」



「いや、寧ろ俺以外にはしたらいかんよ！」



お手の出来たうちの愛犬のチワワのようだったので、その調子で撫でてしまいましたが、嫌ではなかったのデスね、ホッとしました。