そ、そんなの無理に決まっています!



放課後の読書の時間が削れる上に、神楽木君ファンに殺されてしまうではないデスか!



「な!頼むよ浅田!」



先生の声に、クラスの全員が私を見マス。勿論、当事者の、神楽木君も。



「いーんちょー!頼む!何でも奢るけん、補習は回避したい!」



そんな潤んだ可愛らしい瞳で見られてしまっては、断ることは出来ません。



「わ、分かり、ました。」



おろおろと答えると、神楽木君はその場がパッと明るくなるような笑顔を教室に撒き散らしたのでした。