「んぎぃぃぃぃ!!何回テスト受けたって、こんか問題解ききらんて!センセー!部活遅れるから勘弁してばぁい!」



六時間目の授業後、クラスメイトの視線を物ともせずにぎゃいぎゃい文句を言っている神楽木君は、バスケ部のアイドル。



さらさらの、品の良い長めのショートカットの黒髪、クリクリのまん丸な目、その周りに生えたふさふさの睫毛。



彼は女子よりとても可愛い顔の男の子デス。



でも、その顔とは反比例で、身長は180センチを余裕で越え、長い手足がすらりと伸びた体を持っていらっしゃる。



可愛らしいお口からは、とても信じ難い位の乱暴な熊本弁が飛び出してます。



見た目も、親しみやすい性格も、強いバスケ部の部員でいらっしゃる神楽木君は、私とは正反対の人。