手を繋いだまま、二人で図書館へ向かいました。



気まずいというか、恥ずかしいというか、とにかく、会話等出来ぬまま、到着してしまいます。



手を離した時、なんだか少し寂しくて、神楽木君の手の温もりと、自分の手汗に、また顔が熱くなってしまいました。



図書館は静かで、適度に涼しくて、人もそんなにいなくて、それはとても快適デス。



「委員長暇やろうから、分からんとこだけ聞くけん、本読みよってな。」



一番奥の席に座った私達。神楽木君はエナメルバッグからノートと参考書を取り出しながら、私に言ってくれます。



ニカッと眩しい笑顔を神楽木君が作ると、周りの視線が集中したのが分かりました。