「これは、ラッシュというお店のみつばちマーチという石鹸の匂いなんデスよ。髪の毛も同じ匂いの物を使ってます。色んないい匂いの物がありますよ!」




熱いのを隠すように平然を装って話してみますが、少しだけ、声が震えます。



「そうなんや。俺、このニオイ好き。委員長っぽかけん。」



「そ、そうデスか?」



神楽木君は狡いデス。可愛すぎる。



「じゃあ、今度お店に一緒に連れてって!ダメやろうか?」



ダメではないデスが、それは、デートではありませんか!



『ね?』と首を傾けて言われて、それが反則的に可愛い過ぎて、必死にこくこくと顔を縦に振ると、嬉しそうに神楽木君は笑います。



きっと、停電しても、神楽木君が笑えばお部屋が明るくなる気がします。