私は、学校から徒歩10分の所にある、大きなデパートに来ていた。

大きなと言うけど、学校より小さいし。中のお店は、お菓子屋さんと洋服屋さんとか。数店舗のお店しかなくて一階だけ。

豪華に、二階や地下があるわけではない。でも、私はこのデパートの雰囲気が好きだから。

ちょっとしたお気に入りの場所でも、ある!


「…どれにしようかな」

キラキラ光っているキャンディー。甘い香りがするチョコレート。
香ばしい香りがやみつきになるクッキー。プニプニした感触が気持ちいいグミ。

「あれ?このお菓子…」

新しく入ったのかな?…細長くて、でも味がちゃんとあるポッキー…。

「…これ、明日、一緒に隆太君と食べようかな」

よし!決まった!今日は、チョコレートを少し買って、ポッキーを買おかな…。


「おばさん!このチョコレートと、ポッキーちょうだい!」

「あら、優未ちゃん。久しぶりだねぇー…。ハロウィン以来かしら?」

ここのお店のおばさんと、私は仲良しなんだ!よく、ここのお店でお菓子を買って、隆太君と半分こしている。

「うん!そうだよ!」

「そうかい、そうかい。まぁ、元気で、良かった…。あ、会計しないとね。…ぇっと、合計215円だよ」

「はい!」

私は、お財布からお金を出した。

「100円多いよ」

「あ、本当だ…。ありがとう!教えてくれて!」

「いえいえ。気をつけなさいよ…?」

「はーい!」

おばさんは、そう言って100円を私に返す。その後、チョコレートとポッキーを小さな袋に入れて、私に渡す。

「おばさん!また来るね!」

「待ってるよ」

私が、手を振るとおばさんも手を振り返してくれた。