「何?」

「今度の大会で日本一になってみなさいよ。」


日本一。
地区も通ったことのないこの学校のバスケ部を日本一にするなんて、無謀。

名もない、弱小バスケ部だ。
誰もが無理だと思うだろう。

でも、俺はそんな気がしなかった。
俺と瀧本がいる、今のバスケ部ならいける気がした。


「上等。やってやるよ。」


やってみせる。
嘩琳と付き合うためだけじゃなくて、俺のため、学校のため。
バスケ部のためにも。
俺たちが出来るってことを思い知らせてやる。


俺は、さっきよりも深いキスをした。
まだ、嘩琳は俺を嫌っているみたいだけど。
これは誓いのキス。
約束のキス。
俺は、絶対、城ヶ崎第一高等学校バスケ部を日本一にする。


「好きな奴とのキスは良いんだろ?」


嘩琳を見てニヤリと笑う。


「ふっ…………見てろよ?嘩琳。」


見返してやるからな?