ある日、木野は友達を連れて、彼氏の瀧本に会いに、俺たちのクラスまで来た。


木野はいつも通り瀧本に飛びつく。
瀧本も木野を教室の中だって言うのに抱きしめている。


その姿は誰が見ても、バカップル。
苦笑いしか出来ない。


そんなことはどうでもいいんだ。
俺が気になったのは、木野が連れてきたあの女。


木野とは正反対の性格で、無愛想。
でも、木野と話すときだけは、素というか、自然な笑顔もたまに見せるんだ。


その笑顔に俺は一目惚れをした。


「おい、木野。」

「何?藤崎君。」