「紘斗君、ちょっといい?」

「あぁ。」


今日もか。
俺が呼び出しを受けるのは日常茶飯事。

羨ましい?モテモテだ?
こんなの嬉しくもねーよ。

俺にはちゃんと好きな奴はいる。

だから、


「紘斗君………良かったら私と……。」

「あぁ、ごめん。俺、好きな人いるんだよね?」


“好き”
そう言われる前に全員振る。

毎日、告白は受けるけれど、付き合ったことは一度もない。

これは、俺の中学からの親友のバスケ仲間、瀧本慎也は知っている。


そもそも、俺がそいつのことを好きになったきっかけは、瀧本の彼女、木野。