「そんな大声出すんじゃねーよ……ったく。」


はぁとため息をつく藤崎。

ため息つきたいのはこっちだっつーの。
してもいないのに、覗きとか言うし。

第一、コイツは嫌い。

私が不機嫌な顔をしていると、
藤崎はニヤリと笑う。


「な、なによ。」


藤崎は不適な笑みを浮かべながら、私に近づいてくる。


「こ、来ないで!」


そう言っても奴は足を止めない。


「来んなって言ってんの!」


私は思いっきり、藤崎の胸板を押した。