すると。 ──ガラガラ…… 不意に音が聞こえてきて、私はその音源を探す。 きょろきょろと辺りを見回すと、少し離れた場所に、自動販売機の前にしゃがみ込む君の姿があった。 立ち上がった君の手元にあるのは、温かそうな飲み物。 ……いいなぁ。 湯気がここからでも見える。 いいなぁ。 あ、そうだ。私も買っちゃおうかな。 君の手元の物が欲しくなってしまって、私もそこに向かおうとした。