「また明日」 私に向かって手を振り、背を向けて教室を出ていく君。 そうやって、にこって笑ってくれるだけで、私の心はふわふわってなるんだよ。 ふわふわ。 なんか、たんぽぽの綿毛みたいにどこかに飛んでいきそう。 私の今の心の中は春で、いっぱいたんぽぽの綿毛が飛んでいる。 だけど今は冬だ。 教室の窓の外を見ると、白くて細かい粉がさらさらと舞っている。