シルス・グランジス 彼は今日 前日まで なにも告げられないまま、 処刑場へと 連行された。 手首には 縄が巻かれ、 紫色の絨毯の上を 彼は歩いていた。 その時ですら、 男には 死にたいする 恐怖心すらなく、 シルスは 笑っていた。 『今から、僕らの世界が作れる。』 俯きながらも シルスは そう呟いていた。