シルス・グランジス






女のそこからは



血がドロドロと


垂れ落ちていた。



『すごーい、7つ目だ』





男は
キラキラした
瞳で、


死んだ魚のように
生気を失った女の

顔を見ながらそう
喜んでいた。


トングを10本
刺し終わったとき

女は
すでに死んでいた。



そこには、



あばらが


砕かれ、


臓器が露に
なった無惨な姿が



夜の窓ガラスに


映っていた。