シルス・グランジス

十字架の『|』の字を
マリアが打ち終わった頃

最初にうちはじめた
場所は鬱血し腫れていた。


釘の刺さった脇からは
シタシタと血が垂れ落ちている。



『マリアが罪人を倒してくれたね。』


シルスは
マリアの頭を
優しくなでる。


マリアが十字架を
釘で完成させた頃
罪人は既に死んでいた。



シルスは
罪人の遺体を担ぐと
血で汚れたマリアと
彼女の部屋を出ていった。



『お兄さん!』


シルスが玄関を
出た先で

2階の窓から
マリアが顔を出していた。


『お兄さん!楽しかった!ありがとう!』



マリアは
ニッコリと満面の
笑みで笑って
そう言った。