そう言うとええー、と大袈裟に驚いてみせる壁。 声でかいし、壁目立つしほんと迷惑。 「あの爽やか気取った王子様気分野郎!」 「該当者がいません」 「さっきまで芽依ちゃんに詰め寄ってたやつ!」 「詰め寄ってんの、あんただろ」 どんどん近付く距離に千春を抱き締めたまま離れてく。 そろそろ蹴るよ?