空が近付く。 だけど、私の足は空から離れようとしていた。 あんなに会いたかったくせに 目の前にしたら、逃げたい。 見なかったことにしたい。 なかったことにしたい。 誰か、夢なら私を起こして。 「……芽依、何してるの」 久しぶりに名前を呼ばれた。 なのに全然嬉しくなんかない。 声が冷たい。 これなら、冬の寒さの方がよっぽど暖かい。 だって、寒さは心まで凍らせたりなんかしないから。