赤いチェックのマフラーを口元まで上げて、吐く息の白さに唇を噛み締めた。 好きだと言ったのも、付き合おうと言ったのも、空なのに。 私ばっかり苦しくて……ずるいよ。 報われない片想いを続けているようで、悲しくて堪らない。 "駅前に、着いたよ" 本当は三十分前からいるくせに、今来たみたいな文面を空に送る。 時刻は午後二時。 待ち合わせの時間になった。