「ごめん、話遮ったりして。…続けて?」 そう言って俺の体をそっと押し返す。 その手にも、声にも、力なんて無い。 だけど、何も聞かないで欲しい。そういうことなんだと思う。 「…分かった」 だったら俺は、それに従うしかない。 嫌われたくはないから。 もう何も失いたくはないんだ。 なんて手にも入れてねぇくせに、よく言うよって感じだよな。 だけど本当に大切なんだ。 失うことが怖くて手にするのさえ、躊躇うほどに。 いつか縛り付けて壊してしまうんじゃないかって、本気で思ったりするんだ。