「んっ……」
「あ、起きた?」
「起きた、って私……」
「芽依ちゃん、こんなところで一人で寝るって見知らぬ男に襲われたいわけ?」
私、寝ちゃってたんだ。
……耳元で、この上なく不機嫌な声がして顔をあげる。
まだぼんやりとしか世界が見えない瞳に、
「赤髪……、あぁ持田か」
寝起きには見たくないほど派手な色が飛び込んできた。
持田に寄り掛かるように寝てたらしく、体を離す。
あれ、海……私、水着だし……って、
「そーだった…」
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