「むー、芽依ちゃんの意地悪!」 「むーってなんだ。本気で何なんだ。可愛くないよ、まっっったく!」 頬っぺた膨らませて…ほんとに、男か! 「それは芽依ちゃんの可愛さに霞んじゃうからだよ……って芽依ちゃん!!」 あー、無視無視。私にはなにも聞こえていません。 何であんなこと簡単に言えちゃうんだろう? ほんと、軽いやつめ。 持田の横をすり抜け、教室へと向かった。 そして、ガラリと教室のドアを開ける。