そう言うと、 グッと市原くんの胸ぐらを掴む。 とても低くて、冷たい声。 「お前の所詮自己満足な正義が、最終的に大切な人を傷付けるって。 この前言ったよな!!」 私に背を向けるように立つ、彼の顔は分からない。 だけど、この台詞。 どこかで…… あぁ、そうだ。 生徒指導室だ。 この間、似たようなことを私に言ってたんだ。 「お前に芽依ちゃんのそばにいる資格なんてねぇんだよ」