「随分な自信だね」 「かもね。でも私の上靴のサイズをぴったり当てられる人なんて、あんただけだと思うから」 バカにするように、そう言った壁に にっこりと微笑んで、罠を仕掛ける。 「それは今朝、見たからで。…………っ!」 掛かった。 見事に罠にはまった壁は、 その言葉を口にしてから気付いたのだろう。 ばつが悪そうに、目をそらす。