突然、発された言葉。

だけど長めの前髪が邪魔をして壁の表情が分からない。

だけど、その声は今までのとは変わって





「たとえ芽依ちゃんが俺を嫌いでも、信用してなくても構わない。俺はなにを犠牲にしてでも芽依ちゃんを守るよ。

それだけは、覚えておいて」





決して揺らぐことのない強い意思のようなものを感じて

顔をあげた、どこか晴れ晴れとした彼の目には戸惑いに満ちた私が映っていた。



彼はどうして、こんなにも真っ直ぐなんだろうか。

どうして、私なんかをそんな風に想ってくれるんだろうか。




だけどやっぱり、こんな彼の感情さえも
いつかは無くなってしまうんだろう。