『尾関 由香』 見たくもない名前の下に…… 『笠原 章吾』 俺の名前……。 ――あ!同姓同名がいるんだ! 気を取り直して俺は全クラスの名前を一人ずつゆっくりと確認していく。 二週間、それも毎晩、お百度参りしたんだ。 こんなに必死な俺を、神様が見放すわけがない! だけど。 何回も確認したけれど、『笠原章吾』という名前は一人しかいなくて。 『尾関由香』という名前も一人しかいなかった。 「笠原くん、教室行こう!!」 尾関は大はしゃぎしながら軽い足取りで教室へと向かう。