彼女ができて、うざい尾関からも解放される。
入学して三ヶ月。
尾関に付きまとわれて七年。
今度こそやっと、幸せな毎日が続くんだ。
神様は俺のことなんか見放していなかったんだ。
お百度参りも、きっと、願いをかなえる順番があったんだ。
今日の放課後。
もしも交際成立となったら、お礼参りに行かないとな。
軽くなった身体で教室に戻ると、俺の気配を敏感に感じ取った尾関がこちらを見る。
そして当たり前のように、俺のところへと舞い戻ってきた。
「おかえりー、笠原くん」
はいはい、ただいま。
このウザさとも、もうじきおさらばだ。


