「……聡……、成美っ!?」
笑い声は、教会の最後列の席のあたりから聞こえてきた。
しかもそこは、俺が中に入るときに通りかかった席で……。
そこに身を潜めていた聡と成美の姿に、俺はまったく気づかなかったんだ。
だって、いるなんて思わないだろ?
成美はカメラを買いに行ったし。
聡が、こんなところにコソコソと隠れる必要なんてないわけだし。
「ねぇ、聡くん。メールってなに?」
メールのことをしきりに気にしながら、尾関は聡の元に歩いて行く。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…