聡と尾関の結婚式――。 初めて着た礼服は、どこかしっくりとこない。 自分に似合わないからじゃない。 尾関の結婚式に、祝福する側で向かう自分の姿が、心のどこかで不釣合いだと思った。 聡に教えてもらった教会。 平日ということもあって、人気がまったくなかった。 不気味なほどに、しんと静まり返っている。 お互いの両親から反対されているという二人の結婚式……。 「親族が誰も来ていないね」 一緒に出席することになった成美が、俺の隣で気まずそうに言う。