あれはちょうど、尾関が聡に対する気持ちを俺にハッキリと言った頃だ。 いま好きなのは聡だと。 俺のことなんか好きじゃないと。 あの時に、自分の気持ちに気づいていたら……。 尾関は聡と結婚することはなかったのかな。 いま、俺の隣にいるのは尾関だったのかな……――。