「――バカじゃね?」
呆れて、俺はフンとバカにしたように鼻で笑う。
「おい、尾関。
おまえが誰と付き合おうが、俺には関係ねぇぞ?」
聡の体で、すっかり姿の見えなくなった尾関に言い放つ。
尾関の反応なんか、容易に想像できる。
絶対、あのバカ泣いてるぞ。
だけど……、そんなこと俺の知ったこっちゃねぇ。
「俺がおまえのこと好きになるとでも思ったのか?」
聡の背後で、鼻をグスグス言う声が聞こえてくる。
やっぱりな。泣いてやがる。
おまえの行動なんか、ウザイぐらいに分かるんだよ。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…